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「伝統文化こども教室」事業は文化庁から委嘱を受けた(財)伝統文化活性化協会の事業です。


by immemorial_moon

2010年度 1回目

2010年8月3日、4年目になります伝統文化こども教室開始です。

今年度は17名の小3~小6の子ども達と11回の講座を共にしてゆきます。

今年度は、郷土が生んだ詩人「土井晩翠」にスポットをあてました。
小学生の基礎知識として、覚えておいて欲しい事を3回に分けて少しづつ学んでゆこうと思います。


「土井晩翠」って知ってる人??との問いに・・・・手を挙げた子は結構いました!!
「何で有名?」と問うと、これまた複数の子が挙手・・・「荒城の月」の作詞した人!  正解です!!
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子ども達からすると、おじいちゃんのそのまたおじいちゃんぐらい昔の人ですが、没年は昭和27年なのでそんな昔の人でもありませんね。

  「土井晩翠」   本名 林吉 1871.10.23ー1952.10.19
            現在の仙台市青葉区木町通に生まれる。
            現在の木町通小学校入学、立町小学校卒業
            東京帝国大学卒業 英文学者・詩人
            文化勲章。
            名曲「荒城の月」作詞。
            数々の学校の校歌を作詞し、歌い継がれている。

  晩翠の縁ある場所として、
         〇青葉城跡の「荒城の月」の歌碑・・・晩翠の自筆が刻されています。
         〇晩翠草堂・・・青葉通り、晩年の住まい跡
         〇大林寺・・・新寺、菩提寺
         〇東北大学片平キャンパス・・・・歌碑

  夏休みに家族で訪れてみるのも良いかもしれませんね。


 さて、今日のお話はこれくらいにして・・・・・
今日は文房四宝の「筆」をいろいろ持ってきました。小さいのから大きいの、太いのから細いのと皆で回して触ってもらいました。
去年の子から「去年も見たよ~~~」の声!!
「うふふ、今年は見るだけじゃないよ~~~」

今日は汚れてもいいかっこうで来てもらっています。
書道ボーイズ&ガールズをしてもらいます(笑)

私の一番大きな筆で、半切に「一」!「一」は始まりの意味、今日の日にふさわしいですね!!
バケツに墨を入れ、大きな筆を浸し、まず私が揮毫。「体を使って書く」を体験です。
後の書く順番はくじで決めました!

最初の起筆、「バシッ!!!」(墨しぶき!!)「うわぁ~~~」の声も上がりましたが、それも一興!

何人かの姿を載せますね。
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全員の「一」。なかなか壮観でしょう~~
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「鑑賞するときは、書いた人の命の流れを感じること」と私の先生から教えてもらいました。
子ども達の「一」からはそれぞれの「命の流れ」が素直にそして強烈に伝わってきて、良い作品というのはこういうものなんだな~と私が教わりました!

落款印を作ったら押してみようと思います!!

では、明日また!


                  
# by immemorial_moon | 2010-08-03 19:30 | 講座

第14回 最終回

 今年度、予定していた会場が取れず、予算よりも安い集会所で開催した事があった為、会場費に残金がでました。それを利用して追加講座を設けていいかどうか、伝統文化活性化国民協会に問い合わせたところOKが出たので、21日(日)に「おまけ講座」を開きました。

 子ども達の期待に答え「第3回茶道体験講座」です。

 今回のテーマは「お雛様茶会」。雛祭りは、子どもの健やかな成長を祝うお節句の1つ。春浅い凛とした空気の中、梅や桃も早いところでは咲き始め、また、大地からは福寿草やふきのとうも芽吹く、期待に胸膨らむ季節ですね。
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 今日のお軸は、女の子のお節句に因み、書道、古典の世界では「女手(おんなで)」と呼ばれる「仮名」で書かれた和歌です。この季節にぴったりです。

「あさみどり  春立つ朝にうぐいすの 初ごえ待たぬ 人はあらじな」 
                                   麗景殿女御 和漢朗詠集


そして、お菓子! その1・・・お雛様の生菓子(九十三庵喜久知)  その2・・・金平糖
第14回 最終回_f0163726_12474945.jpg第14回 最終回_f0163726_12485375.jpg金平糖は「振り出し」と呼ばれる器に入って出されます。

 子ども達は、正座にも少しづつ慣れてきたようで、「失礼します」と足を崩す子も少なくなってきたような気がします。四季がある日本で育まれた文化は、そこで育まれた私達の心に自然と共感を呼び落ちつくものですね。
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 この日は、終了後、「百人一首」をして遊びました。
ほとんどの子が始めてでしたが、そこは柔軟な子ども達!すぐルールを飲み込み、そこかしこで勝負魂が炸裂していましたよ!
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 思えば、書道はおおよそ奈良時代頃に中国から漢字が伝わり、文字を持たなかった日本人は漢字から仮名まで作りあげ、それによって文化を築き、「書道」という「学芸道」の要素を持つ芸術に発展させました。また、私達は、鎌倉時代に藤原定家によって選されたといわれる百人一首で平成の今もこんなに盛り上がり遊びます。そして「茶道」、これも奈良時代ごろに薬として伝わった「お茶」を、長い長い年月をかけ日本人は「茶道」という文化に発展させました。とてつもない大きな流れの先端に私達の日常があるということと、先達への敬意、そしてその流れをつなげていくことの大切さを感ぜずにはいられません。

 先日耳にし、とても心にストンと落ちた言葉を最後に、今年度の伝統文化こども教室ブログを終了いたしますね。一年間ありがとうございました。来年度も継続できることを祈り・・・・

          「過去を大事にすることは 未来を大事にすること」
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# by immemorial_moon | 2010-02-22 13:03 | 講座

第13回目

第13回目_f0163726_2243492.jpg茶道体験講座2回目です。
前回のテーマは「龢(わ)」。今回は「わ」→「〇」です。??


子ども達は時間通りに集合し、芳名録に記帳、クジを引いて席順を決めます。
物怖じせず、芳名録に記帳する姿は頼もしい限りですね。
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では、お茶の国へと席入りです。
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皆に「何書いてある?」と聞くと「まる?」「わ?」と自信なげ・・・・このお話は後ほど。

お菓子が運ばれ、お茶が運ばれ、「お先します」「いただきます」「おいしかったです」「ごちそうさまでした」と心を込めて一つ一つのお辞儀をしていました。その可愛いこと!
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この日はバレンタインデー、お菓子は・・・その1 バレンタイン特製苺大福(岡山 小池菓子舗)  その2 梅のお干菓子(玉澤総本店)

お菓子、お茶をいただいた後は、「ENJYOY子ども書道塾」ですから、「茶道の中に息づく書」のお勉強をしなければ!!

床の間の前集合!
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「〇」・・・「円相」と言います。禅の修業をしたお坊さんはよく円相を書かれます。
「自分の心をうつす窓」とも言われます。「な~~んだこんなの書ける、書ける!」と内心思っている子も多いはず(笑)
迷いも無く、悟りの境地に達した人は、やはり迷いのない線を書くのだよ!という話をしました。
子ども達は、次に半紙に向かう機会があればきっと「〇」を書いてみることでしょう(笑)

前回の「龢」の「調和」、リースの形の「永遠」、そして今回の「円相」。「わ」つながりで子ども達は何か感じとってくれたでしょうか?
いえいえ、そんな欲張りなことは言いません。「お茶が楽しかった、お菓子が綺麗で美味しかった、日本文化はいいもんだ」と思ってくれたらそれで充分です。

最後はお楽しみの「シャカシャカTIME]です。お友達に点てて運んであげました。
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本当は今回で今年度は終了でしたが、会場費に残がでましたので協会の許可を得、もう一回「おまけ講座」を持ちます。お楽しみに!
# by immemorial_moon | 2010-02-15 23:07 | 講座

作品発表

2月1日から地元の郵便局に作品を展示していただいております。
 
これらの作品は昨年の夏休みに書き、全国学生選抜書道展に出したものが1月末に戻ってきました。

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        ↑ 前期 2月 1日(月)~12日(金) 3~4年生の作品 ↑


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 ↑ 後期 2月15日(月)~28日(金) 5~6年生の作品と飛び入りで中学生2人の作品 ↑


お近くの方はお立ち寄りくださいませm(__)m
# by immemorial_moon | 2010-02-13 12:20 | 作品発表

課外講座 納経

前回の講座で書いた「写経」を、お世話になった「みんなの寺」に納経してきました。

「みんなの寺」では、経本の取り扱い、合掌の仕方を教えてもらい、皆でお経を読みました。
いつもはおとなしい子ども達も大きな声でしっかり読んでいましたよ!
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そして、お焼香の仕方も教わり、みんなの書いた「写経」を納め順番にお焼香をしました。
立ち振る舞い、合掌の仕方、きれいでしたよ!
自分が書いた「写経」の行方を見届けさせることができて、「写経」する意味が分かってくれたのではないでしょうか?
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その後は、先日ご住職がいらしたときにお約束してくれた「お菓子タイム」。
お茶とお菓子をご馳走になりました!
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子ども達は外からは見ていた「みんなの寺」、中に入ったのはほとんどの子が初めて!普通のお寺とは違い普通のお家なので興味津々の様子です。

「みんなの寺」に向かう道々、子ども達は「え?ここお寺なの?」「鐘がないよ」などと言いながら歩いてきましたから・・・
「あのね、仏様があってお坊さんが居ればそこはお寺なんだよ!」と教えても、ドアを開けるまでピンと来ないようでしたが、ご本尊の前でご住職がお経を唱えると、もうそこは「お寺」!子ども達はすぐ受け入れたようでした。

お菓子をいただきながら、子ども達の感想を聞いてみました。
ほとんどの子が、お経を読んだこと、焼香をしたことが初めてのことで楽しかったと言っていました。
何でも「楽しかった」とひとくくりにしてしまうことが多い子ども達ですが、この「楽しかった」の意味は「心に心地よい刺激があり活性化した」ということなんですね。

「みんなの寺」のご住職さま、坊守さま、快く迎えてくださりありがとうございました。
# by immemorial_moon | 2010-01-30 22:57 | 講座